コピ・ルアク(Kopi Luwak)は、世界で最も希少で高級なコーヒーの一つとして有名です。
他のコーヒーとは一線を画するその独特な味や香りが大きな特徴で、高い人気を誇っています。
そんなコピ・ルアクですが、
- なぜそんなに高価なのか?
- 具体的にどんな味がするのか?
- 動物の排泄物から採取って本当?
など、疑問に思う方も多くいらっしゃいます。
本記事では、コピ・ルアクの特徴や魅力、高価な理由、美味しい飲み方について解説します。
また、併せて偽物コピ・ルアクを見分ける方法とオススメの購入先についてもご紹介します。
1.コピ・ルアクの起源は?
コピ・ルアクの歴史は古く、その起源は18世紀のインドネシアにさかのぼります。
当時、インドネシア(旧オランダ領東インド)のスマトラ島やジャワ島でコーヒー栽培が盛んに行われていました。
農民たちはコーヒー豆を収穫する際に、コーヒーチェリーを食した野生のジャコウネコ(ヒョウ科のジャコウネコ科の小型哺乳類)の排泄物の中から、コーヒー豆を取り出したところから始まったとされています。
現在では、インドネシアをはじめとして、フィリピン、ベトナム、タイで生産されています。
ちなみに、インドネシア語で
コピは、コーヒー
ルアク(ルアック)は、ジャコウネコ
という意味になるため、日本語では、ジャコウネココーヒーとなります。
2.コピ・ルアクのユニークな生産方法
コピ・ルアクの生産方法はとてもユニークで、森に生息するジャコウネコがコーヒーチェリーを食べ、その後、そのコーヒー豆を排泄するという工程を経て生産されます。
ジャコウネコは熟したコーヒーチェリーを選んで食し、その中のコーヒー豆はジャコウネコの消化器官を通る過程で酵素による特殊な変化が起きます。
この過程で、コーヒー豆の味や香りが独特なものになるとされています。
排泄物の中から収集されたコーヒー豆は洗浄、乾燥、焙煎という工程を経て、コピ・ルアクコーヒーが完成します。
3.コピ・ルアクの味の特徴
コピ・ルアクの主な特徴は、他のコーヒーにはない独特な味と香りです。
初めて飲んだ時に「これはコーヒー?」と言う人がいるほどです。
ただし、コピ・ルアクの味は豆の品種や生産地、焙煎の度合いなどによって異なる場合があること。そして、個人の味覚にも左右されるため、ここでは一般的に知られている味の特徴を解説します。
最も確かなことは、自分自身の舌で試してみることが一番ですので、そこを前提に読み進めてください。
特徴1.滑らかな味わいと芳醇な香り
まろやかで滑らかな口当たりで、芳醇で奥深い香りが特徴的です。
また、甘味と酸味のバランスが良く、また、苦味や酸味が抑えられ、比較的マイルドな印象を与えます。
特徴2.濃厚な風味
濃厚なチョコレートやキャラメルのような豊かな風味が特徴の一つです。
特徴3.余韻が長い
独特な風味が口の中に広がり、飲んだ後も長い余韻が楽しめる特徴があります。
この余韻は、コピ・ルアクの高品質さや特別さを感じる一因となっています。
4.コピ・ルアクの値段
4ー1.値段の相場は?
コピ・ルアクをコーヒー豆で購入する際の値段相場は、2,500円〜15,000円程度になります。
お店で飲む場合の1杯の値段は、喫茶店で3,000円、高級ホテルで8,000円程度と幅広い値段設定になっています。
4ー2.コピ・ルアクが高価な理由
理由1.希少性が高い
コピ・ルアクはジャコウネコがコーヒーチェリーを食べ、その後の消化中に酵素の作用を受けた豆が収集されます。
そのため、生産はジャコウネコに大きく依存していると言えます。
ジャコウネコの生息地の制約や食性から、自ずとその量は非常に限られ、少量しか収穫できないのです。
その希少性から需要が高まり、供給量が少ないために高価に取引される傾向があります。
理由2.生産の手間と労力がかかる
コピ・ルアクの生産は手間と労力を要します。
野性のジャコウネコは、決まった場所で排便しますが、収穫にはその場所をすべて周りきる必要があります。
また、収穫した豆もすべて手作業で選別が行われます。
このように手間と労力がかかるため、生産コストが高くなるのです。
理由3.味の独自性
これまでも解説してきましたが、コピ・ルアクの独特な味わい・風味は他とは一線を画します。
そのため、一度飲んでその個性の大ファンになってしまう人も多く、人気が高いことで需要が高まることも一つの要因です。
5.本物と偽物を見分ける方法
残念なことではありますが、コピ・ルアクは高額取引がされるため、偽物も多く流通してしまっています。
例えば、以下のような物です。
- ジャコウネコから採取されていないコーヒー豆に香り付けをする
- 大量生産を目的とした劣悪な環境での飼育により生産する
- 他のコーヒー豆とのブレンドで、コピ・ルアクはごく少量しか混ざっていない
せっかく高い値段を出して購入するにもかかわらず、上記のような偽物を掴まされてはたまりませんよね。
それでは、購入前にこれらをどのように判断すれば良いでしょうか?
購入前に以下のポイントを確認しましょう。
- ポイント1:自家焙煎のお店を選ぶ
- ポイント2:農園名がはっきりしている
- ポイント3:製造工程が明確に示されている
- ポイント4:ブレンドではない
- ポイント5:飼育ではなく野性のジャコウネコから採取している
以上のポイントが満たされていれば信用できると判断できます。
販売サイトに明記されていない場合は、問い合わせて確認すると良いかもしれません。
いずれにしても、高価なコーヒーなので、偽物を購入しないよう充分気をつけてください。
本物と偽物とでは、味わいや風味まで品質が全く異なります。
ぜひ本物のコピ・ルアクを入手してください。
6.コピ・ルアクのおすすめの購入先
購入する際に必ず優先しておくべきポイントは、注文をしてから焙煎をするということです。
コーヒー豆は、焙煎後2日〜10日が味のピークとなります。
しっかり密閉して直射に当たらない環境の上で、豆の状態であれば焙煎から1ヶ月間が品質を維持できる限界になります。
そのため、すでに焙煎してあるコーヒー豆は避けるべきなのです。
ご自宅から近い場所にコピ・ルアクが販売されているコーヒー豆専門店がある場合は、購入ポイントを確認して、その場で焙煎してもらった豆を購入しましょう。
もし、お近くにコピ・ルアクを取り扱うコーヒー専門店がない場合は、通販がオススメです。
当店アチェコーヒーでは、スマトラ島 アチェ州タケンゴンにある、グンノンブキット農園で天然のジャコウネコから採取したコピ・ルアクを販売しております。
グンノンブキット農園のコピ・ルアクは、年間100~150kg程度の生産で、大変希少なコーヒー豆になります。
その味わいや風味は、発祥の地にふさわしい世界トップレベルの品質を有しており、多くの方々にご愛嬌いただいております。
製造工程も最高品質を追及するため、以下の工程を踏んでいます。
STEP1:コーヒー豆を数回洗浄。
STEP2:天日干しで乾燥させ、乾燥後、角皮の除去を行います。
STEP3:角皮を取り除いたコーヒー豆を再度洗い、天日干しで乾燥させます。
STEP4:含水率12~14%に達したら選別工程を行います。
当店では、焙煎はご注文を受けてから行うため、新鮮で品質がピークの状態でお届けしております。
ちなみに、テレビ東京 ドラマ「先生のおとりよせ」第2話に当店のコピ・ルアクが登場します。
ご興味のある方は、Amazon Prime Videoでご視聴ください。
7.おすすめの飲み方
7−1.ペーパードリップ
紙製のフィルターを使用して、コーヒーを抽出するもっともポピュラーな淹れ方です。
フィルターを通すことでコーヒーの油分や微粉を除去することができ、スッキリとした口当たりのコーヒーを楽しむことができます。
また、手動でコーヒーを淹れるため、好みの味や濃さに調整しやすいという利点もあります。
オススメの配分は、
- コーヒー粉/10g
- お湯/120〜140ml
- お湯の推奨温度/90℃前後
7−2.インドネシア方式
カップにダイレクトに粉を入れ、そこへそのままお湯を注ぎ、粉を沈澱させてから上澄を飲む、インドネシア伝統の淹れ方です。
フィルタリングしない分、フレンチプレスに近い抽出方法なため、ペーパードリップとはまた異なる風味、ボディ感を味わうことができます。
オススメの配分は、
- コーヒー粉/10g
- お湯/150〜180ml
- お湯の推奨温度/90℃前後
8.まとめ
いかがだったでしょうか?
コピ・ルアクはそのユニークな独自性から世界中で愛されているコーヒー豆です。
ぜひ一度、その魅力を味わっていただければ幸いです。